カリギュラ効果とは
他者から行為などを強く禁止されると
かえって欲求が高まる心理現象
(心理学における※心理的リアクタンスの一種)を指す日本固有の用語です。
※「抵抗・反発」を意味するリアクタンス
という語を心理学に適用した概念であり
「人が自由を制限(剥奪・侵害)された際に、それに抗おうとする性質」
「カリギュラ効果」の語源
語源は、1980年の映画『カリギュラ』に由来します。
この映画は、古代ローマ帝国の皇帝カリギュラを題材にしたもので
彼は残虐で狂気的な人物として描かれています。
映画の中で、カリギュラは
「人々に何かを禁止すると、かえってそのことをしたくなる」
という発言をします。
この発言がきっかけとなり
カリギュラ効果と呼ばれるようになりました
「カリギュラ効果」の意味
例えば
子供は「テレビを見たい」という欲求と
「勉強しなければならない」という義務感が相反し
ストレスを感じます。
そのストレスを解消するために
子供はテレビを見てしまうということがあります。
「カリギュラ効果」のマーケティングへの応用
カリギュラ効果は
マーケティングにおいても応用されています。
例えば
〇 商品の購入を制限する
〇 商品の価格を高くする
これらの手法は、消費者の興味や関心を高め
購買意欲を喚起する効果があります。
例えば
消費者は「隠れている部分には何があるのか」
という好奇心を刺激されます。
また、商品の購入を制限することで
消費者は「貴重なもの」という価値を感じ
購入意欲が高まります。
さらに、商品の価格を高くすることで
消費者は「高品質な商品」というイメージを持ち
購入意欲が高まります。
それと同時に、
バーナム効果と併用することが有効です。
バーナム効果とは、誰にでも当てはまるようなことを言われると
自分のことを言い当てられたように感じる心理現象です。
「カリギュラ効果」の使い方
カリギュラ効果を効果的に使うためには
以下のような点に注意が必要です。
〇 禁止する内容は、消費者にとって実現可能なものにする
〇 禁止する内容は、消費者にとって価値のあるものにする
禁止する内容が消費者の興味や関心を
引き付けることができなければ、効果は期待できません。
また、禁止する内容が実現不可能なものであれば
消費者はストレスを感じるだけで
逆効果になる可能性があります。
さらに、禁止する内容が価値のないものだとしても
消費者は関心を持たず、効果は期待できません。
「カリギュラ効果」を受けないようにする方法
カリギュラ効果を受けないようにするためには
以下のような点に注意が必要です。
〇 他者からの禁止を自分の問題としない
〇 他者からの禁止を逆手に取る
他者からの禁止を受け入れてしまうと
ストレスを感じてしまい
カリギュラ効果の影響を受けやすくなります。
また、他者からの禁止を自分の問題と捉えると
ストレスがさらに大きくなり
カリギュラ効果の影響を受けやすくなります。
他者からの禁止を逆手に取ることで
カリギュラ効果を自分の意図した方向に利用することもできます。
例えば
「テレビを見ない代わりに、勉強を頑張る」というように
禁止された行為を別の行為に置き換えることで
ストレスを解消することができます。
最後にまとめ
カリギュラ効果は
マーケティングにおいても応用されている有効な心理効果である。
しかし、やりすぎや感情的になると逆効果になることもある。
効果的に活用するためには
ターゲットの心理を理解し、適度なところで抑えることが大切である。