「切羽詰まる」とは、あまり使いたくないですが、語源と正しい使い方を知りましょう

切羽詰まるアイキャッチ

「切羽詰まる」は
困難な状況に陥って、どうすることもできず
焦りを感じている様子を表す言葉です。
ある事態などが間近に迫ってどうにもならなくなる
身動きがとれなくなる状況を表す言葉です

「切羽詰まる」の語源と由来は諸説あります

「切羽詰まる」の「切羽」とは
日本刀の鍔(柄や鞘に接する部分)の
両面に添える薄い楕円形の金物のことを指します。
これが詰まると刀が抜けなくなります。
窮地に追い詰められた時に切羽が詰まると
逃げることも刀を抜くことも出来なくなるため
為す術が無くなることを「切羽詰まる」と言うようになった。

その他、切羽詰まるの「切羽」の語源には
「狭鍔(せつば)」または「副鍔(そえつば)」の転という説もある。

また、切羽(せっぱ)という漢字に由来します。
切羽とは、矢を射る際に
矢を切って矢羽をつけて矢を飛ばすための羽根をつけた部分です。
この切羽が詰まるということは、矢が飛ばせなくなるということです。
そこから、困難な状況に陥って、どうすることもできず
焦りを感じている様子を表すようになりました。

使い方としては、以下のような例が挙げられます。

「試験で切羽詰まった気持ちだった」
「仕事の締め切りが迫っていて、切羽詰まった状態だった」
「お金がなく、切羽詰まった生活を送っていた」
「納品に間に合わず切羽詰まって上司に相談する」
「借金の返済ができず切羽詰まって両親に泣き付く」
「外出途中で腹痛を起こし、切羽詰まって公衆トイレに駆け込む」
などです

使われ方は、主に以下のような場面で用いられます。

* 困難な状況に陥ったとき
* 時間に追われているとき
* 金銭的に困窮しているとき
ポイント
* 困難な状況に陥っている様子を表す言葉
* 焦りを感じている様子を表す言葉
* 主に、困難な状況に陥ったとき、時間に追われているとき
金銭的に困窮しているときに用いられる言葉

「切羽詰まる」は、「行き詰まる」と混同されることがありますが
両者は深刻度がそれぞれ異なります。
「行き詰まる」は物事がうまくいかなくなることを指すのに対して
「切羽詰まる」は物事がさしせまって、どうにもならなくなることを指します。
「行き詰まる」よりも「切羽詰まる」の方が深刻な事態と言えます。
「切羽詰まる」は尊敬語になると言い方が変わる言葉ではありませんので
目上の人の様子を表現する時には
「切羽詰まったご様子」のような表現を使うとよいでしょう。

「切羽詰まる」と同じような意味を持つ言葉

– 追い詰められる
– 追い込まれる
– 逃げ場を失う
– 逃げ場がなくなる
– 逃げ場をなくす
– 土壇場に立たされる
– 瀬戸際に立たされる
– 崖っぷちに立たされる
– 剣が峰に立たされる
– 土俵際に追い詰められる
– 土俵際に立たされる
– 進退窮まる
– のっぴきならない
– 風前の灯火
– 後がない
– 待ったなし
– 限界に来る
– 緊急事態
– 窮境に陥る
– 窮地に陥る
– 苦境に立つ
– 苦境に陥る
– 苦境に直面する
– 差し迫る
– 足元に火がつく
– 尻に火がつく
– テンパる
– 思い詰める
– 余裕がない
– 一杯一杯になる
– ギリギリ
– 瀕死状態
– 絶体絶命
– 煮詰まる※

これらの言葉は全て「切羽詰まる」のような、
窮地に立たされる、追い詰められる
逃げ場がなくなるといった状況を表現します。
ただし、それぞれ微妙なニュアンスの違いがあるので
使う際はその点を考慮してください。

– 煮詰まる※について補足しておきます。

「アイデアが煮詰まる」という表現は
「議論や検討が十分に行われて結論が出る段階になること」を意味します。
つまり、「アイデアがまとまった」ことを表現するのに適しています。
しかし、一部の人々は「煮詰まる」を「行き詰まる」と混同し
「議論が進まない」などの意味で使うことがあります。
しかし、これは誤用であり
正しい意味は「議論や検討が十分に行われて結論が出る段階になること」です。
したがって、「アイデアが煮詰まる」という表現は、アイデアがまとまった
つまり、議論や検討が十分に行われて
結論が出る段階になったことを示すのが適切です。
この点を理解しておくと
ビジネスシーンなどでのコミュニケーションがよりスムーズになります。

最後にまとめ

人生において「切羽詰まる」ことは多々あります。
その時の状況にもよりますが、一人で考え込んで悩まずに
必ず誰かに相談することをお勧めします。
そのためには、相談できる人を作ることが大事になりますね。

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