「本末転倒」とは
物事の根本的なものと些細なものを
取り違えることを意味する四字熟語です。
例えば、目的を達成するための手段にこだわりすぎて
本来の目的を忘れてしまうことや
大切なことをおろそかにして
どうでもいいことに力を入れてしまうことなどが
「本末転倒」にあたります。
「本末転倒」の語源
「本末転倒」の語源は
鎌倉時代の仏教にあります。
それまで各仏教の宗派の中心として
本山(本寺)が力を持っていましたが
鎌倉時代に末山(末寺)が檀家を増やしたことにより
本山と末山の力関係が逆転してしまいました。
このことを指して「本末転倒」と使われたのが始まりとされています。
「本末転倒」の使用場面
「本末転倒」は
日常生活やビジネスシーンなど、さまざまな場面で使用される言葉です。
例えば
〇 ダイエットのために運動を始めたのに
ジムに通うことや食事制限ばかりに気を取られて
本来の目的である体重を減らすことが疎かになっている。
ジムに通うことや食事制限ばかりに気を取られて
本来の目的である体重を減らすことが疎かになっている。
〇 新しい仕事を任されたのに
仕事の細かい部分ばかり気にして、全体の流れや目的を見失っている。
仕事の細かい部分ばかり気にして、全体の流れや目的を見失っている。
〇 子供の教育のために勉強をさせようとしたが
勉強のやり方ばかりにこだわって、子供の興味や関心を無視してしまっている。
勉強のやり方ばかりにこだわって、子供の興味や関心を無視してしまっている。
〇 プレゼンテーションを成功させるために
練習ばかりに時間をかけて、当日本番で緊張して失敗してしまった。
練習ばかりに時間をかけて、当日本番で緊張して失敗してしまった。
〇 お金を節約するために
買い物をするたびに値段を比較するようになったが
結局時間と労力ばかりが増えて、節約効果があまり上がらなかった。
買い物をするたびに値段を比較するようになったが
結局時間と労力ばかりが増えて、節約効果があまり上がらなかった。
このような場合、「本末転倒」という言葉を使って
本来の目的を見失った行動を戒めたり
失敗の原因を分析したりすることができます。
「本末転倒」をしないための心構え、対策
本末転倒をしないためには
常に「何のためにそれをするのか?」を意識することが大切です。
目的を明確にして、それに沿った行動をとるようにしましょう。
また、手段はあくまでも目的を達成するためのものであることを忘れず
手段が目的化してしまわないように注意しましょう。
具体的には
〇 目的を明確にする
〇 手段と目的の優先順位を決める
〇 定期的に目的を見直す
〇 目標を小さく分けて、達成しやすいようにする
〇 手段と目的の優先順位を決める
〇 定期的に目的を見直す
〇 目標を小さく分けて、達成しやすいようにする
また、本末転倒をしないためには
計画性と実行力も重要です。計画を立てて
その計画に沿って着実に実行していくことで
本末転倒を防ぐことができます。
最後にまとめ
「本末転倒」とは
物事の中心部分と些細なことを
取り違えてしまうことを意味する四字熟語です。
本末転倒をしないためには
常に目的を意識して、計画性と実行力をもって行動することが大切です。