「必死に生きる」と言いますが必死は必ず死ぬという意味もあるのに矛盾している?

必死アイキャッチ

「必死」という言葉は
「必ず」という意味の「必」と「命の終わり」という意味のある「死」
という漢字を組み合わせてできている言葉です。
必ず死ぬ」という意味もありますが
日常的には「死ぬ覚悟で全力を尽くすこと」
「死にものぐるい」といった意味で使われています。

「必死」の語源については特に断定できるものはありません、
将棋の用語である「必至」という言葉から
きているのではないかと言われています。

将棋においての「必至」

相手がどんな手を指してもその次に詰める状態のことを意味しています。
相手に「必至」をかけられるとほぼ負けることが決まってしまうということから転じて
「追い詰められる」「避けられない」という状況に
「必死」という言葉が使用されるようになったとされています。

したがって、「必死に生きる」という表現は
「生きる」ことに全力を尽くし
あたかも命がけであるかのような強い意志や決意を表現するために使われます。

この表現は、生命の尊さや生きることへの
強い執着を強調するために用いられます。
それは、人間が困難や挑戦に直面したとき
あるいは重要な目標を達成するために
自分自身を限界まで駆り立てる傾向を反映しています。

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「必死」の言葉がどのような使われ方をしているのか?

〇 困難な状況
人々が困難な状況に直面しているときや、大きな挑戦に立ち向かっているときに「必死に努力する」や「必死に抵抗する」などの表現が使われます。
これは、その人がその状況を乗り越えようとする強い意志や決意を示しています。
〇 目標達成
ある目標を達成しようとするときに
「必死に勉強する」や「必死に練習する」などの表現が使われます。
これは、その人が目標達成のために全力を尽くしていることを示しています。
〇 スポーツ
スポーツの試合や競技で
「必死に走る」や「必死に戦う」などの表現が使われます。
これは、選手が勝つため
または自己ベストを更新するために全力を尽くしていることを示しています。
〇 感情的な状況
感情的な状況、特に愛情や友情などの人間関係で
「必死に訴える」や「必死に守る」などの表現が使われます。
これは
その人が大切な人々や関係を守ろうとする強い意志や決意を示しています。

これらの例からわかるように、「必死」の言葉は、人々が何かを達成したり
何かから逃れたり、何かを守ったりするために
全力を尽くすさまざまな状況で使われます。
それは、人間の生存本能や生きるための強い意志を象徴しています。

「必死」に似た日本語の表現もあります

〇 命懸け
主観的で、表に現れないときにも、心のあり方、覚悟の深さなどを表わします
〇 死に物狂い
最もじたばたした感じの語で、追い詰められた状況などに使い
軽い場面では使われません
〇 捨て身
身を投げうつ覚悟で、全力を尽くして事に当たることです
〇 懸命
命がけで物事をするさまです
〇 大わらわ
なりふり構わず、夢中で事にあたっているさまです
〇 躍起
焦る気持ちで、むきになって物事、人などに一心に働きかけるさまです

最後にまとめ

必死という言葉は良く使いますが、考えるととても奥深い言葉です。
その他の
「命がけ」「死に物狂い」「捨て身」「大わらわ」「奮起」なども
「全力を尽くす」「一生懸命」という意味合いを持つ言葉です。
それぞれが微妙に異なるニュアンスを持っていますが
全てが「必死」のような強い意志や決意を表現しますね。
人は必ず死ぬからこそ今を必死で生きることが大事だと思います。

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