【スローなブギ】1981年の日本とは？ブギと経済バブルの狭間で花開く？

※画像はcanvaで作成

80年代の幕開け
音楽と経済が織りなす日本社会の転換期。
南佳孝の「スローなブギにしてくれ」が
流行した1981年を起点に
バブル経済への道のりと
その後の日本社会への影響を探ります。

「スローなブギにしてくれ～I Want You」の背景

「スローなブギにしてくれ～I Want You」は
1981年に公開された同名映画の主題歌で
南佳孝が歌いました。

【ブギ】」
ジャズやブルースの一種で
リズミカルなダンス音楽を指します。

【スロー】」
ゆっくりとしたテンポを意味し
アンニュイな雰囲気を醸し出しています。

この曲は
当時の若者文化や都会の夜の雰囲気を象徴するものでした。

1980年代に入ると
JPOPの歌詞に英語のフレーズが多用されるようになりました。
これは、グローバル化の進展や
洋楽の影響を受けた結果です。
また、英語を使うことで
曲にスタイリッシュな印象を与えることができ
若者にアピールする手段としても有効でした。

1981年は
日本経済が高度成長期を経て
バブル経済へと向かう転換点でした。

〇安定成長期
1970年代後半から続く安定した経済成長

〇輸出主導型経済
自動車や家電製品の輸出が好調

〇技術革新
半導体産業の台頭、コンピューター技術の進歩

この時期、日本企業の国際競争力が高まり
「Japan as No.1」と呼ばれるほどの経済大国となっていました。

経済成長に伴い
日本の社会や文化も大きく変化していきました。

〇都市化の進展
東京を中心とする大都市圏への人口集中

〇消費社会の到来
ブランド志向や海外旅行ブームの始まり

〇音楽シーンの多様化
ニューミュージックやシティポップの台頭

特に音楽面では
JPOPに英語フレーズを取り入れる傾向が強まりました。
これは、国際化への憧れや
洗練されたイメージを求める
若者の志向を反映していたと考えられます。

1980年代後半に入ると、日本経済はバブル期を迎えます。

〇資産価格の高騰
土地や株価の異常な上昇

〇過剰な投資と融資
企業の設備投資拡大、銀行の不動産融資増加

〇バブル崩壊
1991年以降の地価下落と株価暴落

バブル期の過剰な楽観主義は
その後の「失われた20年」
と呼ばれる長期停滞の遠因となりました。

1981年から40年以上が経過した今
当時の負の遺産と、そこから得た教訓を考察します。

負の遺産

〇財政赤字
バブル崩壊後の景気対策による累積債務

〇少子高齢化
バブル期の晩婚化・少子化傾向の継続

〇格差社会
正規・非正規雇用の二極化

学びと成長

〇リスク管理
金融機関のリスク管理体制の強化

〇イノベーション重視
付加価値創造による競争力維持

〇ワークライフバランス
長時間労働からの脱却と生産性向上

1981年の日本は、高度経済成長を経て
バブル経済へと向かう転換期にありました。
南佳孝の「スローなブギにしてくれ」に象徴される
ゆとりある生活への憧れと
国際化・経済成長への期待が交錯する時代でした。

バブル経済とその崩壊を経験した日本社会は
多くの課題に直面しながらも
そこから得た教訓を活かし
持続可能な社会と経済の構築に向けて歩みを進めています。
過去を振り返ることで
より良い未来への指針を見出すことができるのです。