乾燥椎茸

生椎茸

椎茸は旨味たっぷりのキノコで
乾燥椎茸は戻す時間がもったいないと思うかもしれない
しかし
生の椎茸と乾燥椎茸とでは大きく異なることがあります
考え方として
生椎茸と乾燥椎茸は違うものだと思った方が良いかも知れません
おせちにも乾燥椎茸がベスト

生椎茸と乾燥椎茸の一番の違いは旨味成分と言っても良い

椎茸そのものの味が嫌いだという人もいますが
椎茸には旨味成分のグルタミン酸が多く含まれています
旨味成分とは人間が直接舌で感じるバロメーターですね
甘味、酸味、塩味、苦味そして旨味です
旨味は「UMAMI」とも書かれて世界で通用します
旨味成分には
〇 イノシン酸
カツオとか煮干しとかが代表ですね
〇 グルタミン酸
昆布やトマト、椎茸などです
〇 グアニル酸
乾燥椎茸だけと言っても良い
ポイント
この3大旨味成分の グルタミン酸が生の椎茸に含まれています
グルタミン酸とグアニル酸が両方含まれるのは乾燥椎茸です

よく聞くあるあるですが
生の椎茸や乾燥椎茸の出汁が入っている
麺つゆとか うどん汁、蕎麦汁などはとても美味しいし好きだけど
椎茸そのものはにゅるにゅるしていて食べられない・・・

つまり その日の体調であったり見た目や環境に左右される美味しさと
旨味は違うものだと考えてくださいね

そこで 生椎茸にはグルタミン酸が多く
乾燥椎茸にするとそのグルタミン酸ももっと増えます
そして 乾燥椎茸にするとグアニル酸が生成されます

生椎茸 グルタミン酸含有量(mg/100g):70
干し椎茸 グルタミン酸含有量(mg/100g):1060
グアニル酸含有量(mg/100g):150”
引用元:特定非営利活動法人うま味インフォメーションセンター

そしてこのグアニル酸は 水でゆっくり戻すことで増加します
乾燥椎茸の戻し方のポイントですね
袋入りの乾燥椎茸などは一度さっと※洗って
低温水に一晩漬けてじっくり戻しましょう!
※特に洗う必要はないのですが やはり旨味成分以外に
何が付着しているかわかりませんね 最近は気にする人が多いようです

乾燥椎茸の戻し汁はかなり重要な出汁です

そういう意味からしても 乾燥椎茸を使って料理するものは
例えば ちらし寿司に入れる甘辛く煮た椎茸にして
戻し汁はうどんやそば、素麺に使うとか
勿論 椎茸を甘辛く煮る時も戻し汁を使います

戻し汁は
和の麺つゆって感じですが ラーメンとかパスタにも使えます
椎茸ラーメンというのはあんまりありませんが
戻し汁だけラーメンに使い 戻した椎茸は中華風に肉と炒めるとかです

勿論 戻し汁は冷蔵庫に保管しておけば 2~3日は大丈夫ですから
捨てずに保存しておきましょう
冷凍するという手もありますね
冷凍の場合 製氷皿に入れて冷凍するとキューブになります

おせちにも是非乾燥椎茸を使いましょう

おせち料理には煮しめが入ります

煮しめの素材に椎茸はつきものなのですが
生椎茸なら買ってきてすぐに調理できるメリットはありますが
どうせなら乾燥椎茸を使いましょう

先ほど書いた「UMAMI」成分もそうですし
煮しめにしたときの艶ややかな色目にも注目です

乾燥椎茸の戻し汁はその他のおせち料理にも使えますし
お雑煮などの出汁に椎茸の戻し汁などを入れると格別な味になります

使い道は多々あるということでメリットが多いですね

生椎茸と乾燥椎茸と保存期限、期間が違うのは当たり前ですね

これはわざわざ書くほどではありませんが
生椎茸は冷蔵庫で4日ぐらいでしょうかね~
生椎茸の場合は買ってきたらすぐ調理すると思いますがねw

乾燥椎茸は2年でも3年でも大丈夫なのですが
実は注意することがあります
袋入りを購入した場合 開封しなければ冷暗所で湿度の低い場所で大丈夫です

開封した場合も
その後できるだけ密封して冷暗所、低湿度で問題ありません
乾燥椎茸は高温多湿の環境に不向きですね それだけを気を付けましょう
次に 乾燥椎茸は使う分だけを戻しましょう

 

これは結構やりがちですが 5枚もあれば十分なのに
ついつい多く戻してしまったとき
要は使いきれなかったときですね
水分を絞ってラップやフードパック、タッパなどに入れて
冷蔵庫で1週間までですかね、保存できます
それ以上保存するときは 密閉して冷凍ですね
この冷凍保存は生椎茸でもできます

ある程度使いやすい大きさに切ってから冷凍することをお勧めします

冷凍保存でベストなのは 味付けしてから冷凍することです
だいたい乾燥椎茸の場合、煮物にすることが多いですからね

甘辛く煮たものを天婦羅などにしても美味しいです

椎茸天婦羅

生の椎茸と乾燥椎茸の違いはまだあった

スーパーなどで売られている生の椎茸は 菌床栽培によるものがほとんどです
春と秋にたまに原木栽培の椎茸が売られていますが
価格も高いし最近はあんまりスーパーでは見ません

それは 原木栽培の椎茸はほとんど乾燥椎茸になります
その方が価値が上がり収入が増えますからね

つまり 乾燥椎茸は原木栽培だということです
原木栽培そのものが旨味も栄養価も高い上に
それを乾燥椎茸にするのですから尚価値が上がりますね
生産者は収入だけが増えれば良いという考えではなく
乾燥椎茸にした方が 旨味成分も栄養価も高くなることを一番よく知っています

ちなみに 「どんこ(冬菇)」というのを聞いたことがあると思いますが
乾燥椎茸=どんこ(冬菇)と勘違いしている人も多いようです
冬菇は冬から初春にじっくりと時間をかけて育てて
傘が開き始めたころの椎茸です
椎茸は
冬菇→香信→バレという呼び名をします
つまり 冬菇は味も濃厚で旨味が詰まっている貴重な椎茸です
その分価格も高いですね

完全天日干しの冬菇は相当高価だと思います

ほとんどは乾燥させるのに機械を使い数日間だけ天日干しして
それを天日干し椎茸と言って売っているものもありますね

そのあたりを知ったうえで天日干しも見極めないと駄目ですね

基本、機械を使って干して乾燥椎茸を製造しています

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最後にまとめ

椎茸は何気に色んな料理に使われますし
先ほども書いた冬菇などは
そのまま天婦羅やすき焼き、鍋料理などにいれても映えます
そして 普段使いに生椎茸
常においておきたい乾燥椎茸というところでしょうかね

椎茸料理、色々挑戦してみましょう