鯛のあら炊き

鯛の煮つけも鯛のあら焚き同じような料理ですが
微妙に味付けが違うんだと言う人もいます

味付けの違いでなく味付けそのものがポイントでもありますが
あまり難しく考えずに家庭でも美味しく作りましょう

鯛の煮つけと鯛のあら焚きの共通のポイントでもあります

鯛は煮つけてもあら焚きでも美味しい魚です

鯛の煮つけと鯛のあら焚きの違いから見てみましょう

鯛の頭とか骨の部分のことを「あら」と言いますね
「アラ」という魚、魚片に荒と書いて「アラ」で
クエとも言いますがクエは九州地方の呼び名です

厳密にはアラとクエは違いますってアララ・・・
話が別の方向へ行きましたw

鯛のあらと「アラ」を間違えないようにね

頭や骨の部分を焚いたものがあら焚きです

和食の板さんに教えてもらいましたが
鯛の煮つけはアッサリと味付けをして
鯛のあら焚きは濃い目の味付けをするそうです

あらの方が魚の臭みが強いからだと言うことです

ただ、それを否定するわけではありませんが
鯛の姿煮の場合はどうするのか?w
そんな話にもなってきそうですね

まあ、そのあたりは職人さんのこだわりと言うことで
あまり気にしない方が良いです

それよりも重要なのは鯛の頭の部分にもウロコがあります
これをキチット取り除くことが丁寧な仕事になります

あらかじめウロコを取りさらにサット湯通しして
水道水で洗い流しながらウロコと余分な灰汁の部分を取り除きます

これは身だけの場合も姿煮にする場合も同じ重要ポイントです

次の共通のポイントは
生姜を入れて煮つける、焚くと言うことです

これは鯛以外の魚でも同じですが
煮たり焚いたりすると旨みでもあるエキスが出ます
と同時に魚の臭みも出てきますね

それが鼻につくと言われる良くない臭いです

生姜を入れるとそれが消えます

牛蒡を入れると更に旨みが増します

鯛のあら炊きゴボウ入り

鯛に限らずですが魚と牛蒡は相性が良いですね

それは牛蒡の独特の香りが魚の臭みを抑えてくれるからです

特に鯛は淡白な魚ですが意外と鯛独特の香りがあります
煮たり焚いたりすると特に出てきます

先ほどの生姜と牛蒡を一緒に入れれば完璧です

牛蒡は綺麗に洗い皮を軽くこそげて
切ったら水に晒すと言われますが
この水に晒す作業はあくまでもサラダとか色を白っぽくしたい時だけです
牛蒡は切ればすぐに黒っぽくなりますが
実はそれが牛蒡の栄養価でもあります
クロロゲン酸やポリフェノールが酵酸化に期待できるのです

リンゴが黒ずむのと同じことです

水に晒すとせっかくの栄養分が流れてしまいます

水に晒すのは牛蒡の灰汁を抜くためではないのです

牛蒡は切ってすぐに調理する事がベストです

ただし
牛蒡でも少しえぐみが強いものがあります
切って黒くなるスピードが早いものです
その時は10秒ほど水に晒してザルに開けることをお勧めします

ずっと水に浸けておくのは駄目です

鯛の煮つけや鯛のあら焚きの場合は
牛蒡を斜(はす)に切っても良いし
10㎝ぐらいの長さに切っても良いし
太ければそれを割っても良いし
ササガキに切っても良いですね

切り方は特に関係ありません

調味料を入れる順番を間違わないようにしましょう

鯛の煮つけ

最近は魚の煮つけ用の合わせ出汁とか醤油があります

すき焼きのように割り下を作ってそれで煮る人もいますが
鯛の下処理の段階で湯通しと灰汁取りをきちっと行えばそれでも良いと思います

ですが、更に美味しくしたいと思うなら
酒で煮て味醂、砂糖、そして最後に醤油の順番に入れて
煮つけたり焚いたりした方が美味しいですね

酒(料理酒でも良い)でひたひたにして10分ほど
(この時ひたすら出てくる灰汁を取る)
味醂は砂糖を入れて落し蓋をして10分
醤油(濃い口や薄口、たまり、はお好みです)を入れて3分ほどです

火加減は強火から中火で一気に仕上げるのが良い

これ以上煮たり焚く必要はありません

そして出汁も入れなくて良いです

水分が足らなければ水で十分です

牛蒡と生姜を入れるタイミングは最初の灰汁を取った後です

最後にまとめ

鯛の煮つけも鯛のあら焚きも作る人によってこだわりがありますね

関東と関西でも違いがあると思います

家庭ではやはり食べ慣れた味付けが美味しいでしょう

もしかしたら今一だった鯛の煮つけも鯛のあら焚きも
牛蒡と生姜でかなり美味しくなって料理に自信が持てるようになるかもです

最後に
生姜も針生姜にしてトッピングすると見た目でも美味しいです