いわし

イワシも昔ほど安くはありませんがお財布には優しい魚です

イワシにも旬(脂がのっている)があります
種類によってその旬も異なりますが
どうせなら旬の時に美味しい食べ方をすれば
イワシの美味しさと食べ方を発見できて新鮮になれますね

イワシが好きな割には私の頭の回転は悪いんですがね

イワシの種類と旬を探ってみる

イワシの種類は300種類とも言われるがイワシの系列と言っても良いですね

だってねイワシはニシン目に属するんです
系統と言うことから300種類とかになるんだけど
日本で食べられているのは3種類だけと言ってもよい

真イワシ

これが一番出回っているイワシです

背中に7、8個の点々があり、それが名前になっていたりしますね
ナナツボシ(関東圏で呼ばれることが多い)です
ちなみに関西ではキンタロウイワシとか言われます

日本中どこでも捕れますが漁獲量は年々少なくなってきています
気候変動による生態系の変化と乱獲が要因ですね

真イワシは養殖魚の餌のために捕る率が高いですが
普通に鮮魚店に並びますね
安いし大き目の大羽イワシ(25㎝ぐらい)だと
どんな料理にも使いやすいです
近年は流通形態がとてつもなく進展しましたから
鮮度の良い状態で鮮魚店に並びます
したがって「真イワシの刺し身」も売ってますね

一般的に5月から10月に漁獲しますが
9月10月頃の下りイワシの方が脂がのって美味しいです

大羽イワシと言うのはあくまでも俗称で地域によって呼び名は変わります

仲卸業者などは目方(重さ)で発注することが多いようです

加工品やちりめんじゃこになると他のイワシより若干品質は下になります

ウルメイワシ

眼が潤んでいるからウルメイワシ?
これはホントかも知れませんねw

ずんぐりむっくりしたイワシで眼に膜がかかっています

ほとんどがウルメ干しになると言ってもよいでしょう

このウルメイワシも今は高いですね

12月頃から2月に漁獲します
期間が短いですから寒い冬に脂がのり低い気温の時に干す
そんな天然のやり方が美味しいと思います

カタクチイワシ

セグロイワシとも呼ばれます
背中が黒いからです

口が顔の下の方に垂れ下がっているのが特徴です
京都では「タレ」とも言われています

ちりめんじゃこの中では一級品ですね
少し大きめのサイズは煮干しになります
佃煮ではごまめ(田作り)に使われます

カタクチイワシも高騰する一方です

ちなみにカタクチイワシの刺身は
漁場の漁港近くに行かないと食べれないかもしれませんね

最も鮮度が落ちやすい種類です

9月頃から1月頃に漁獲されます
冬場に脂がのりますから捕ってすぐに加工されたものが美味しいですね

イワシの食べ方を考えて見る

イワシは大昔は干しイワシにするのが当たり前のようでした

塩漬けしてから干す

これはイワシに限らずですが、やはり保存環境の問題ですね
現代は冷蔵庫や冷凍技術もありますし流通形態も良くなりました
あえて塩漬けや干しものにしないでも生を調理できます

ただ、
今でもイワシの干しもの、みりん干しも含めて売られていますね
それは食べ慣れているのと食べても美味しいからです

イワシを焼いてもイワシフライにしても
どうしてもイワシの味(臭い)がします

それが干すことによってほぼ消えますよね

富山県氷見市には「干鰯(ひいわし)」がありますね
これは高級品になりますがイワシを干す原点かも知れません

干す発想から出来たのが煮干しとかちりめんじゃこでもあります

イワシの成魚がたくさん捕れたと言うことは稚魚もたくさん捕れます

干す技術から生まれたのが
煮干しでありちりめんじゃこですね

今では高級品ですが日本のイワシ料理の原点でもあります

近年はイワシのお刺し身も食べれます
イワシを焼いた時のイワシ臭なんて考えられません
甘くてとても美味だと思います

生で食べるなら刺し身もイイですが
アジのタタキのように大葉や生姜ネギを入れて調理するのもイイですね

生の次は酢で〆る
コノシロとかコハダもイワシではないですが外国ではSardinesです
ニシン目を言う部類ではイワシの仲間です

生姜醤油でお酒の肴には絶品ですね

いわしのなんばんづけ

油で揚げてから甘酢につける
イワシの南蛮漬けですね

これも定番ではありますが食べやすくなります

 

いわしのてんぷら
油で揚げるならそのまま天婦羅ですが
梅肉を挟んで揚げる方法が主流でもあります
イワシ臭は消えてとても美味しいです

いわしのうめに

梅肉つながりで梅干し煮ですね
この梅干しはイワシの臭みを消すためと骨まで柔らかくすることです
骨を柔らかくするには「酢」も一緒に入れて煮るのがポイントです

世界中で食べられていると言っても良いのが
オイルサーディンです

いわしのオイルサーディン

作り方は意外と簡単で
オリーブオイルにニンニクや香辛料、ハーブを入れて
塩漬けしておいたイワシを低温オリーブオイルで煮る

簡単に言えばこの工程です
塩漬け加減や香辛料、ハーブによって味が変わります

そのまま食べても良いし
保存食として瓶詰めすれば日持ちもします

パスタとかサラダとかにアレンジも出来ますね

ただ
缶詰や瓶詰めで市販のもを買った方が手間はかかりません
値段はピンキリですがお気に入りを見つければ
一から作るより安くて美味しいものがキットあります

イワシの思い出を語ってみる

1980年代後半にイワシブームもありましたね

青魚で中性脂肪を下げるとかEPAやDHAが豊富である
(当時EPAとかDHAとか意味が分からず言ってましたw)
漠然と言われていたのが
「イワシを食べると頭が良くなる」というフレーズです
キット一度はオトンとかオカンに言われたはずですw

栄養成分とかから期待される効果が「頭が良くなる」?
伝言ゲームの典型的な抽象化パターンですw

まああ、身体の良い食べ物には違いないです

イワシのつみれとか練り製品が流行りました
それは何故かと言うと豊漁で価格がメッチャ安かったからです

いわしのつみれ

魚屋さんが言ってました
「イワシを使った加工品を発明して爆発的に売れたら億万長者になれる」
当時は一匹(15㎝ぐらい)で50円以下、安い時は30円とかでした
今は大体80円前後でしょうか
数年前は不漁で一匹300円とかしていたときもありましたね

その魚屋さんと言うのが私が仕事をしていた店のオーナーでした
私はまだ見習いにの頃でした

安いと言うのもあり
イワシをしょっちゅう賄で食べていましたが正直、嫌いでした

イワシフライにしても煮ても焼いてもイワシ臭があまり好きにはなれなかった

イワシの練り製品もたくさん食べましたがこれもやはりイワシの味ですw

その後数十年が経ち釣りをしていたころ(瀬戸内海で)
イワシがたくさん釣れましたね
イワシを釣りに行っていないのにイワシが釣れるんです

イワシは回遊魚ですから
イワシを狙ってサビキで釣るポイントはありましたが
その釣りでなく鯖とかを狙った時です

小さなイワシの群れに当たったりしたらイワシが大漁ですw

ただ他の魚の餌になるようなイワシですから持ち帰りはせず
ほぼリリースするのですが、たまにちょっとだけ大き目の時は
その場で手で開いて海水で洗って食べるんです

調味料も何もいりません

海水の塩味だけです

これが、人生で一番美味しい刺し身です

イワシが嫌いだった私がこれでイワシ好きになったわけですね

これはキット同じことをやったことがある人にしか分からない味

最後にまとめ

イワシは最近はホント高級魚とまでは言いませんが高いです

ただ
まだもう少しは手の届く範囲の値段ですね

もしかしたら手軽に食べれるのは今の内かもしれませんよ

数年後にはホント高級魚になる可能性はあります

イワシに感謝して美味しく食べましょうね